フライトドクターとは?

フライトドクターとは──“病院にたどり着く前に”重症患者を治療する救世主

ドクターヘリに乗り込み、病院外での救急処置を行う医師を「フライトドクター」と呼びます。
患者さんがいる現場へ医療者が出向き、搬送に先立って治療を開始する“攻めの医療”です。
これは搬送時間を短縮するだけでなく、現場での処置によって患者さんの命をつなぐ大きな役割を果たします。
従来の病院内とは異なる厳しい条件で処置を行うぶん、成功したときの達成感は大きいです。
物資が限られた狭い場所で患者さんの容体を把握し、治療の優先度を判断しながらレスキュー隊とも連携する。
その瞬間のやりとりこそが“フライト医療のおもしろさ”です。
地域に出向くことで、医療格差の縮小や、早期治療による後遺症の軽減にも貢献します。
特に離島や山間部が数多く点在する広島県では、ドクターヘリが生命線になっているエリアが存在するのも事実。
現場に急行する、攻めの姿勢が患者の命を救うのです。

どうやったらフライトドクターになれる?

医学部卒業・医師国家試験合格

大学の医学部を卒業し、医師国家試験に合格すると、最初の2年間は臨床研修医として内科や外科などを回り、一通りの基礎的な診療経験を積みます。

救急科専攻医として研修

救急科を専門領域とする専攻医プログラムに入り、知識と技術を学びます。フェローとして3年間の研修を行い、試験に合格することで救急科専門医資格を取得できます。

ドクターヘリの運用病院で実践を積む

専攻医の段階からドクターヘリに搭乗し、出動件数を重ねながら必要な救急処置の経験を積んでいきます。
広島大学では、研修プログラム中にフライトドクターの搭乗実習も可能で、救命センターで働きながらフライトドクターの資格を取ることも可能です。

広島大学病院でフライトドクターを目指しませんか?

広島大学病院では魅力的な研修プログラムを準備しています。

救急科専攻中からドクターヘリに乗り込み、病院外での診療を数多く経験できます。
中国山地の山岳地帯や瀬戸内海の島嶼部、さらには都市部の高速道路など、症例が多岐にわたるため、
幅広い救急対応の実践力が身につきます。

県立広島病院をはじめとする協力施設とのタッグにより、ヘリによる患者さんの引き継ぎや後方支援がスムーズ。
災害時にも対応できる広域ネットワークの中で経験を積むことは、緊急対応のスキルをさらに高める機会となります。

広島大学では、フェローとして研修中に段階的な目標を設定し、指導医のサポートのもとで現場に慣れていく仕組みがあります。
各種シミュレーションや手技演習を頻繁に行い、本番さながらの臨床力を培っていくのが特徴です。

もし「フライトドクターになりたい」「病院の外で患者さんを救いたい」と考えているなら、是非広島大学でその夢を叶えませんか?